2月末日の広島での稽古会を行いました。今月は博多の稽古会も含め毎土日曜日の稽古を行う事が出来ました。本来この道は毎日の稽古が当然な事では有りますが、学生ならいらしらず仕事を抱えた社会人の集まりとしましては、それは無理があります。しかしながら稽古回数の確保はこの道におきましては絶対に必要です。週一では修行と言う事を鑑みれば少なすぎます。今後も週二回の稽古は確保したいと考えております（勿論火金曜日は別勘定です）。稽古参加の少ない会員は日々の中で夫々に工夫し真の一人稽古に励み参加できる稽古にて元立を相手に精一杯の精進を願います。
基本稽古におきましては、順調に目に見えて成果の表れて来ている者、中々表面に現れて来ない者と各人各様では有りますが稽古は嘘はつきません。そのうちに必ず正直な成果が現れます。その日を楽しみに弛まず精進下さい。日々の一人稽古を着実に行い覚悟を持って稽古に通ってくれば必ず其れなりの物は身に付きます。一人稽古の最も大切な事は我流の独り善がり稽古に成らない事です。過去に退会頂いた方にも熱心に一人善がり稽古に取組んだ為に心身共に台無しなった御仁がおりました。間違った稽古はその身体、遣い方のみならずその心に及ぼす影響は大であります。心の歪みは中々正せるものではありません。歪まぬ様にせいぜいご注意下さい。
兵法、抜刀ともに少しづつ精密さを要求する時期に成って来ました。単なる手順のトレースの時期を何時までも続ける事は出来ませんので、各人夫々に身に付けた度合いの違いは有りますが今後の習得をきし進めて参ります。抜刀は多くの者が陥っている単なる剣舞ではなく、常に兵法として遣う事を忘れぬ様に心がけ取組んで下さい。真剣を遣う緊張感を持ち多大な注意力を払う事は勿論の事ですがそれのみに満足する事なく兵法として遣う工夫を常に行う事こそ大事です。兵法の中の剣技として真摯に精進下さい。
常に心身を正し、人としての道を外れぬ事、人を裏切らぬ事が剣の修行においては最も大事な事であるのは申すまでも有りません。そこに自分に都合の良い自分勝手な解釈など入る余地は有りません。ましてや師を謀り師の信を裏切るなど将に外道の所業です。その様な輩が集う浪速の地は所詮類は類を呼ぶ地であると断じざるをえません。しかし人には間違いが付きまとうのも又真実です。そこに反省と言う最後の手段が残されております。師を裏切った事を真摯に反省し心を入替えるのなら又次の道を天により用意されているやも知れません。正師は生涯ただ一人です。師が亡くなったからと言って次の師を決めたり、ましてや強要するなど論外！師亡くしてこそ師の偉業遺徳を今まで以上に偲び学ぶ事こそ道の道たる由縁で有ると心得ます。師の存在遺徳を汚したり薄めよう、消そうとする事など何おかいわんやで有ります。
