広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

九月広島での第一週稽古会

九月最初の稽古会を行いました。少し山間部に入れば秋の気配が確実に深まって来ている昨今ですが道場内は八月と同様にまさに真夏日そのもので有りました。剣道着に着替える間に汗が自然に噴出してくる有様でありました。


稽古の始まる前に各人夫々に鏡を相手に一人稽古に何時ものように勤しんでいましたが、島田さんの近々の課題克服の為に鏡を使っての稽古方法を伝授しました。しかし事の重大性を少し軽く考えているその様子に多少の苦言も添えておきました。何処まで理解したかはいましばらく稽古の様子を見てみますが、少なくとも数年はこの稽古に取り組まねば如何ともしがたいと思われます。稽古後の感想をしっかり自身の言葉にし、伝えることも申し添えておきましたが、何処までその真意を理解したのか怪しいものです。毎回毎回の稽古に真心を込め又その後の反省感想をしっかり自身の言葉に置き換える訓練を当たり前の様に出来るまでには少なくとも10年はかかります。安易に調整出来る事など武道の世界にはある筈も有りません。好美君の下がりの返し流しの遣い方が小さくなる所は彼女一人の問題ではなくすべての者に共通するところです。下がりのバランスを取る為に上体が元太刀側に懸かった状態になりやすく、手前操作になってしまいます。正しい体捌きは理解しているのですから自身で納得できるまで遣り抜くしか有りません。それに較べて打ちその物はまったく素晴らしい上達です。その心地良い音は他の者のお手本と言って良いでしょう。女性特有の細やかな感性のなせる業であるかもしれません。腕力に頼る男性人はよくよく参考にするべきでしょう。勿論博多の会員も同様です。


兵法は三学、九箇(とりあげ)、中段、下からを遣い合いました。個別の感想は自身の思いを伝えて来た者には伝えてありますので今回は控えます。感想いまだ無き者は早急に自身の言葉にして伝えてくるように!それまでは此方からは今回は何も言いません。求めて来ない者に伝える物は何もありません。