広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

熊本稽古会

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七月の博多での稽古会の予定で有りましたが、熊本から博多の稽古に通って来ておりました稲垣君が七月一杯で和歌山への転勤が決まりましたので急遽熊本での稽古会を行う事としました。彼が熊本にいる内に一度は熊本での稽古会を行いたいとは話しておりましたが、こう言う形の送別稽古になるとは思いもしませんでした。火の国熊本は別の意味でもまるで火の国でありました。36度を超える気温の熊本はまるで焦げる様な暑さで有りました。会場と成りました北部武道館は建て変わったばかりの綺麗な道場で有りましたが新築の割には冷房が備わってなく、六時からの稽古では道場内は外と変わらぬ凄まじい暑さで有りました。いや本日のカンカン照りの太陽に一日中蒸し焼き状態になっておりましたので外のほうがましと言う状態の道場内でありました。正しく暑中稽古の最たる物と成りました。


彼とは暫く遠く離れる事と成りますので今回は兵法のみを行い、それも三学(とりあげ)八勢のみを遠く離れても充分一人稽古出来るように心身にその理も含め染み込ませる事としました。久しぶりに動画にも納める事としました。広島から出向いたメンバーでまずは手本を示し何度も何度も彼に遣って貰いました。九州での彼にとっては最後の稽古になるやも知れませんので、時に少々厳しい仕込みと成りました。間違った遣い方や太刀筋には容赦ない直打も加えました。短い時間でそれなりの成果を出そうと思えばある種非情に成らねば成らぬ時も有ります。彼も目を白黒させながらも何とか付いてきてくれました。小生の思いを確り受け取ってくれたと思います。本日の直伝をしっかり我が物とし、今回納めた動画を参考にし和歌山の地にて暫し一人稽古に励んで貰いたいと願っております。野原君も大阪におりますので早い機会に関西での稽古会も行いたいと思っております。


今回の熊本行に際し、是非時間を作り立ち寄ってみたいと願っておりました熊本城本丸御殿の数奇屋(茶室)に見学に立ち寄る事が出来ました。築城400年記念事業の一環として再建されました本丸御殿の中の数奇屋建築に息子が携わる栄誉に拝し、是非にも一度見学に訪れたいと願っておりました。今回稲垣君の転勤が熊本での稽古会を行う契機となり数奇屋の見学をも行う事が出来、剣縁の有難さを強く感じました。