広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

七月梅雨明け稽古会

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梅雨明け最初の稽古会を行いました。此処までは梅雨とはとても思えない豪雨に見舞われた広島で有りました。各地で土砂崩れを引き起こし又床上浸水の地域も有り,大変な梅雨でありました。明けてみれば今度は猛暑本番であります。これから二ヶ月余りは正しく暑中稽古の日々であります。この時期の稽古で流した汗が寒稽古の時に実を結ぶ事が多々あります。これから二ヶ月しっかり汗をかいて参ります。


選挙やら学校行事で二週間ぶりの稽古会であります。まずは基本稽古で一汗も二汗も流す事に致しました。打ちを繰り返しながら正しく体を真っ直ぐ運ぶ事を意識させました。頭で判っている事でもその実践は難しいようで各人各様に右によってしまう者反対に左に寄り気味に成る者と夫々の癖が出て仕舞います。又立合の間で中心が判らぬ者があります。これでは真に相手を捕らえることなど出来ません。どの様な間であろうとも即座に中心を合わせられるようにならねば成りません。基本稽古で出来ぬ事が勢法において出来る筈も有りません。勢法で生かせるように基本に取り組まねば成りません。


基本の後は抜刀を抜きあいました。居合をまず一本,確り確認しながら抜いて貰いました。曖昧なところを正し,一点一画を疎かにせぬ様に誤魔化し無く抜くことを求めました。正しく抜き正しくとり上げねば所詮正しい斬り通しは出来ません。一部分に囚われる事無く全体として遣い切る事を求めました。立合に移り,表七本を先ずは抜いて貰いました。一人稽古の不足からか曖昧な遣い方が目立ちました。猛省を即します。一度伝授された物は自身の体にしっかり染み込むまで一人稽古を重ね,次の稽古に臨まねば駄目です。大した才能など無いのですから自身に与えられた時間の中で努力せねば稽古になりません。


兵法は夫々に本伝の太刀,試合勢法と別けて遣って貰いました。兎に角僅かでも進歩が見えねば次には到底進めません。手順のみを覚えて喜ぶような事は絶対にさせません。二度の演武で自身の課題はしっかり頭に入っている筈です。忘れているなど許されませんし,指摘されて思い出すなど論外です。折角持っている頭です。中身をもっと遣わねば成りません。剣は阿呆には出来ません。与えられた機会を無駄にする事無く今一つも二つも進歩を期待しております。