広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

平成23年一月博多稽古会

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博多での新年初稽古会を行いました。予報では雪マークも出ておりましたので心配しておりましたが、大変穏やかな天候で、連日の寒さも一休みの様相でありました。基本稽古を始めて僅かな時間で汗が流れ出すのを感じるのはこの冬初めてではなかったかと思います。


鉄は熱いうちに打てでは有りませんが、市原さんには少し多めの打込みを行って貰いました。若いときに身に付いた癖で中々左右の肩が入れ変わらず、常に正体気味で、本人も歯痒い思いをされているようでありました。太刀筋の感覚も希薄で時にラケット打ちの様な所作も顔を覗かせておりました。その都度何度も指摘し強く意識してもらいました。兎にも角にも諦めずに数をかけるしか方法は有りません。そして自身の強い自覚が求められます。そうこうしているうちに突然良き打ちが数本出て参りました。良き時の感覚をしっかり心身に溜め込んでほしい物であります。


兵法は勿論三学、八勢を行って貰いました。今回で八勢すべての伝授が完了しました。勿論現段階では手順を何とか覚えて貰ったところでは有ります。此処からが真の稽古に入ります。正しい刀法を持って、相手に連れ従って勝つと言う新陰流の理合を正しく心身に染み込ませて行って貰います。今はまだ手順を追うのが精一杯でギコチナイ物で有りますが、回を重ねて行く内に滑らかに成って参りますでしょう。それを楽しみに稽古に励んで頂きます。


最後に皆で抜刀を抜き合いました。竹刀を扱っているのとは違い、刀に馴染んできており、振りが良くなっているのには正直驚きました。やはり真剣を扱うことによる良き集中がもたらす結果であると感じました。竹刀も刀を扱うような感覚で遣えればもっと良い打ちが行える筈です。太刀筋もよくなり、刃筋もしっかりしてくるはずです。刀の扱いは確かに良くなって来ております。後はやはり納刀でありましょう。振りと比べるとブレが大きすぎます。之は一人稽古で日々出来る範疇で有りますので、確り行って欲しいと感じました。