広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

23年最後の土日稽古会

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いよいよ五月の稽古会もこの土日稽古で今年最後と成りました。クリスマスイブらしく小雪のチラつく中での稽古会となりました。シンシンと凍てつく中での稽古はまた格別の趣が有ります。自然に気が引き締まり厳かな感覚になります。


先ずは基本打込みにて確りと心身を温める事としました。永原君も就職一年目にしてそれまでの大学院生活に比べて可也の確率でコンスタンとに稽古に出向いて来れたその成果が此処に来てある種の実を結びつつあります。打ち其の物が確実に上がって来ております。近々の課題はやはり足捌きから成る体捌きでありましょう。まずは前進の体の運びの精度を自分なりに高めて行かねば成りません。可也良く成ってきたとは言えやはりハノ字に成っております。踏込み足にて如何に正しく体を運ぶかに気を集中せねば成りません。打ちはその次であります。剣は体捌きが総てと言っても過言では有りません。次には順逆の捌きが不充分です。ともすると腕操作のみになる時が有ります。之も又確りと体を捌かねば成りません。稽古に入る前の一人遣いではユッタリとそれを身に付けるべく一人黙々と行っている様子を観ておりますと打込みにおいてもそう遠くない時期に必ず成果が現れて参りますでしょう。打ち留めは可也コツを掴んで来た様であります。勢法の中で整ってくるのは今すこし先になりはしましょうが、とりあえずは基本稽古の中では整いつつ有ります。良き事であります。


兵法は彼に伝授してあります総てを遣い合いました。合撃も勿論まだまだ竹刀が暴れ気味では有りますが、今年のはじめと比べれば大変良くなって来ております。あとは今年初めて感じる事が出来た当たる瞬間のあの軽やかな感触を求めて精進してゆく事であります。二の斬りの体の遣い方は一歩前進しております。来年の目標は今少し鋭く遣う処に有ります。大調子も言えども置きに来る様では剣とは言えません。ユッタリ遣ってもあくまでも斬りでなければ剣と言えません。最後に中段の11、12本目を伝授致しました。これまでとは逆の打ち留めでは有りますがこれは可也無理なく遣っておりました。基本稽古が生きてきておるようで有ります。


一通り兵法を遣い終えた処に風邪ひきさんが無理を押して駆けつけて参りましたので温かいお茶で一息入れる事としました。何故かポット持参でありましたが、その訳は温かい紅茶を振舞いたいとの事で有った様です。御陰で趣の違う暖を取りながらの一時を過ごす事が出来ました。その後見学の予定で有ったと思いますが、我らの稽古の続きの間だ中、鏡を相手に平服のまま熱心に真剣を遣っての一人稽古をしておりました。ここまで来れば最早剣の虫と言っても良いかも知れません。頼もしい事であります。


その後、雪の降り方が激しさをましてきましたので時間前に稽古を切り上げる事としました。抜刀は本日は取りやめて明日行う事としました。山口から出向いて来てる者も有りますので帰りの心配をせずにはおれません。道場を後にしてうどんで身体を温めて散開としました。