広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

八月盆休み明け稽古会

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盆休み明けの土日稽古会を行いました。土曜日は久々の雨で日頃の熱気が一気にクールダウンされておりました。何時まで続くのやらと思われていた猛暑もやはり時が至れば治まってくるものだと感じ入りました。当然と云えばそれまでで有りますが、今回の猛暑は果てる事はないのではと思えるほどに厳しいもので有りました。そのつもりで用意した麦茶の二本のポットも一本が必要無い事と成りました。一週間前を思えば隔世の感があります。両日共に12日に退院を済ませた廣川君が出向いて参りました。皆と挨拶を交わしながら心地よげに道場の空気を身体一杯に吸いこんでおりました。我ら剣士はやはり道場が一番落ち着きます。弟弟子に先んじて気一杯の基本稽古に挑んで参りました。先ずは正面打ちを一往復遣い切り、弟弟子たちに次を託してへたり込んでおりました。心地よい爽快感と疲労感に正座をしながら少しウトウトしている様で有りました。不定愁訴を抱えながらも日常が確実に戻って参りました。良き事でありますし、嬉しき事でも有ります。弟弟子達も兄弟子に触発されたように徐々に打ちに激しさが出て参りました。時として体捌きが小さくなる事を戒め、足腰刀の連動を求めました。


兵法は本伝の太刀のみを皆で確りと遣い合いました。宮崎での演武以降合撃に又良き手応えが復活してきた先輩でありました。それに伴い二の斬りにも安定感が蘇って参りました。小生の想いとは違い、演武の出来が余程悔しかったのでしょう。可也引きずって稽古に臨んでおります。其れもまた良しであります。その内送られてくるであろうDVDをあらためて観れば自身の想いとは違う感想を持つ事でありましょう。永原君の二の斬り、小林君の中段の位と其々に良き雰囲気が出て参りました。ただし二人共に雷刀の位が低くなりやすい処を持っております。位が小さく低ければ打ちが気持ちよく打てるはずも有りません。常に自身との対話を心がける事で有ります。九箇でも逆風の太刀あたりは可也の手応えを掴みつつあります。しかし発草に取った時に縮こまってしまいます。之を如何にすべきかの課題を与えました。しかし全体的には流れは掴みつつあります。毎回確りと練って参ります。


最後に抜刀を抜き合いました。少し稽古間隔の空き過ぎた者はやはり刀が云う事を聞いてくれません。どうしても身体の何処かに歪が出てしまいます。正す事としました。基本稽古と三学で尽きてしまった先輩は一人鏡に向かい、愛刀との久しぶりの会話を楽しんでおりました。久しぶりに風を切る刃音に南北朝も心地良さそうで有りました。稽古後は六クールからの退院と小林君の二連覇を祝っての歓談とし、散会と致しました。