広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月第二日曜日稽古会

平成28年10月9日、大竹の道場にて稽古会を行いました。この日は、やや体調不良気味ではあります廣川君が、久しぶりの稽古に出向いて参りました。通し稽古は無理でも三学の一本でもとの思いでありましょうが、道場に入ると稽古の虫が大人しくさせておくはずも無く、早速に木刀を遣っての一人遣いを楽しんでおりました。
初の海外出張を終えての永原君も元気に出向いて参りました。しかしながら流石に疲労の色が残っている様子でありました。
先ずは、基本打込にて久々の感触を楽しむ廣川君でありました。その打込みによる鋭き剣先の走りは、現状に打ち勝たんとする気の発露でありましょう。心地よい竹刀の撃ち合う音を発しておりました。
永原君は、明らかに疲れによる気の張りを失っておりました。何時に無く鈍い動き、打込に終始しておりました。少し言葉を添えて、踏込みに気を込めるように指摘しました。
お待ちかねの三学では、序盤はさすがに人中路の歪み、剣先のブレに四苦八苦しておりました廣川君でありますが、半開半向の合撃では思わず打太刀がニヤリとする一撃を繰り出しました。見事に相手の竹刀がハラリと落ちておりました。そのニヤリに呼応しすぎたのか、その後の二の斬りがヨレヨレに成りましたのはご愛敬で有りましょう。彼女らしいと言って仕舞えば其れまででありますが・・・。
永原君は、この時点おいても中々気がこもらずに難儀しておりましたが、九箇の十太刀辺りから平生の良さが復活しておりました。
これまた久しぶりの、下から長短一味にニンマリする小生に、ニンマリ返しをする廣川君でありました。
兵法の最後は、心地よい、木刀を打ち合わせる音に終始した燕飛で締めくくりました。可成り木刀での打ち合いにも、怯む事が少なくなって来ている廣川君でありました。ユガケも何時しか遣わなく成っておりました。これも又ある種の決定でありましょう。
稽古の最後は、真剣にて抜刀を抜きあい、本日の稽古を終了と致しました。