広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

7月最初の日曜日稽古会

平成29年7月9日、7月最初の日曜日稽古会を行いました。ここ最近の局地的集中豪雨の影響の為に先週は、稽古を休みと致しました。この日も状況によりましては、休止も考えておりましたが、何とか執り行う事が出来ました。しかしながら郷里の付近を襲った大雨による災害は、三年前の広島の土砂災害の記憶を鮮明にさせる物がありました。一日も早い復旧復興を願うばかりであります。
身の安全を確認しながら皆が出向いて参りました。挨拶を交わしながら所によっては全くの災害の気配さえ感じなかった場所も有り、今回も狭い地域での局地的集中豪雨であったようです。人のみならずこの地球そのものが少し狂って来ているのではと思わずにはおれない一同で有りました。
夫々の立ち位置で一人遣いに精を出す弟子達を眺めながら平素の一人稽古の様子に想いを巡らす小生で有りました。
道場に入る時に、何故にか道場内に響き渡るアルトサックスの音色に驚きの表情を浮かべていた面々の顔色はもはやこの時には有りませんでした。只、一振り一振りに集中しておりました。
平素の一人稽古に陥りやすい点の修正は一言添えて行っておきました。
正面のお供えと廣川君の写真の前での座礼を行い、基本打込みから稽古を始めました。皆夫々の課題、目標を良く認識しながら取り組みでありました。ある者は揺らされそうになる身体と格闘しながら、又ある者は強く鋭い打ちを求めてと夫々に奮闘しておりました。
兵法に入りますと演武での神様のご褒美がその者には勿論でありますが、他の者にも相乗効果として表れて来ておりました。合撃、二の斬りと夫々が夫々に良き影響を与え合っておりました。
ニンマリとせずにはおれない小林君の合撃の手応えは、今回は一刀両段に出ておりました。関戸君はそれを長短一味にだしておりました。只、自身の太刀筋を信じきれない処は今後の課題ではあります。これも又生涯求めて行く事ではあります。
永原君は、新たなる境地に踏み入った二の斬りを繰り出しておりました。本人に何処までの自覚が有るかは定かでは有りませんが、・・・良き事であります。これも又他の者達に自然に浸透して行く事でありましょう。
抜刀は、居合の一手を皆に授けました。木刀での術理の説明を行い、実践を求めました。兵法より連動する事を説明し、理解を求めました。皆夫々に興味を持って取り組んでおりました。
今年こそは、この夏の合宿は九州へと想いを巡らせておりますが、こうも災害が続きますと・・・その時の感働きに任せて執り行います。